カナダで働く資格はありますか?

     

カナダで働く資格はありますか?

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カナダで働くには、カナダで働けるステータス(就労許可書)が必要になります。

働けるステータスの種類とは?

私たち日本人を含め、外国人がカナダで合法的に働くには働くためのステータスがいります。

1. カナダ国民である
2. カナダの永住権を保持している
3. カナダで働けるステータスを保持している

以上三つのいずれかが必要になります。

それでは、カナダで働けるステータスを得るにはどのような方法があるのでしょうか。
色々な方法を解説します。

更新日:2023年12月23日

*政府の特例やルールが更新されているため、最新情報は政府のサイトを参照してください。

Option 1: ワーキングホリデー

日本国籍の方であれば、ワーキングホリデーを申請する事で、一年間のオープンワークパーミットが生涯に一度発行されます。
こちらはInternational Experience Canadaの一環で、カナダを旅行する際に、旅行費用のために一時的な有給の仕事を見つけることを主な目的としています。
条件が合う方には一番簡単に取得できるワークパーミットになります。オープンワークパーミットとは雇用主に制限がなく働けるものとなります。

条件:

  • 日本国籍保有
  • カナダ滞在期間中に日本のパスポートの有効期限が切れない事。
  • 申請時に日本の居住者であることを証明する必要があります。(日本の住所が必要)
  • 18歳から30歳(含)
  • カナダでの生活費として最低$2,500CAD相当の資金を所有している証明
  • 滞在期間中の海外旅行や医療保険に加入 (カナダ入国時にこの保険の証明書の提示を求められる場合があります)
  • カナダへの入国拒否をされていないこと。
  • 出発前に往復航空券を所持している、またはカナダでの滞在が終了した時点で出発用の航空券を購入する経済力があることを証明すること。
  • 扶養家族を伴わないこと(配偶者や家族と滞在を希望している場合は、配偶者自身の入国手配が必要になります)
  • 手数料を支払うこと

Option 2:学校に通う事で働ける資格を得る

指定された条件を満たしていれば、カナダで学校に通う事で、働く資格がもらえます。

2-1. 在学中の仕事(off-campus work)

カナダの政府の指定教育機関で勉強することで、学校外で働くことができます。

学期の期間中:週に20時間まで(特例期間中は20時間以上働くことができます)
学校の休み期間*:フルタイム就労可能
*休み期間=冬休み、夏休み、秋・春の読書週間など

雇用主の制限:なし

条件:

  • 政府指定教育機関(DLI:Designated Learning Institute)にフルタイムの学生として在学
  • 以下のいずれかのプログラムに登録していること
    • a post-secondary academic, vocational or professional training program or a secondary-level vocational training program (Quebec only)
    • 6ヶ月以上のプログラムであり、degree, diploma or certificateを取得するためのコースに通う
    • 学期が開始していること
    • 社会保険番号(SIN)を取得

除外(以下の場合は働けません):

  • 就学許可書(Study Permit)に、off campusで働くことが許可されていない
  • ESLのみを受講
  • 一般教養科目(general interest)のみを履修
  • フルタイムプログラムの入学に必要なコースのみを履修

off-campus work特例期間:2022年11月15日から2023年12月31日

特例について:就学VISA保持者で、DLIでフルタイム(または最終学期中はパートタイム)で勉強している人、または
就学許可証の取得は許可されているが、まだカナダに到着していない場合。

2022年10月7日以前に、この就学許可証(延長を含む)の申請を受理しており、
就学許可証にキャンパス外での就労許可証が記載されていること。
2024年4月30日までにカナダに滞在しているか、カナダに来る必要があります。

2-2.在学中の仕事2(on-campus work)

フルタイムの学生は、通学中は学校で働くことができます。

学期の期間中:働く時間の制限はありません。*Off-campusの20時間の時間制限とは別枠です。

雇用主の制限:学校,  教職員,学生団体, キャンパス内でビジネスを行う場合(例:キャンパス内でコーヒーショップ経営),キャンパス内のサービスを提供するビジネス

条件:

  • 大学、専門学校、CEGEP(ケベック州)の公立中等後教育機関に在学(college, university, trade or technical school)
  • カナダの私立学校の中で、学位(準学士号、学士号、修士号、博士号:associate degree, bachelor’s degree, master’s degree, or doctorateなど)を州ごとの法律に基づき授与できるプログラムと学校に在籍している場合*
  • ケベック州の公立学校と同じ規則で運営されているケベック州の私立中等後教育学校。
  • ケベック州の職業研究修了証(DVS)または職業専門証明証(AVS)につながる900時間以上の資格プログラムを提供する私立または公立の中等・高等教育機関。

そして

  • 有効な就学許可証を保持
  • 社会保険番号(SIN)を保持

*全ての私立教育機関が提供するプログラムが当てはまるわけではありません。

例外:

  • 就学許可証の期限切れ
  • 休学期間中
  • 転校する場合で、現在勉強していない場合

2-3.就労期間が含まれているプログラムに在学(co-op/intern/practicum)

日本で最近話題になっているコーププログラム(co-op)ですが、こちらは学校のプログラムで在学中から仕事の経験を就けるために、学業の一貫として就業期間が設置されているプログラムのことです。

こちらのプログラムは政府指定教育機関(DLI:Designated Learning Institute)でも非政府指定教育機関(Non-DLI)でも提供されているプログラムなので、私立、公立の学校と関わらず、プログラムごとに決められています。

期間:全体の留学プログラムの50%以下に制限(例えばトータル一年のプログラムであれば就労期間は6か月未満)

雇用主の制限:制限はありませんが、勉強している科目と同じ内容で働くことが推奨されています。

条件:

  • 有効な就学許可証を保持(study permit)
  • カナダの就学プログラムを完了するために就労経験が必要な場合
    →就労期間が必要という学校からのレターがいります。

Option 3:大学またはカレッジ卒業後の仕事(ポスグラPGWP:Post Graduation Work Permit)

指定教育機関(DLI)の中で8か月以上のプログラムを卒業することで働ける就労居者(PGWP:Post Graduation Work Permit)が出る機関があります。*全ての指定教育機関(DLI)がこの就労許可書の発行ができるわけではありません。

働ける就労許可書の有効期間:

  • 就学期間が2年以上の場合:3年間働けます
  • 就学期間が8か月以上であるが2年以下の場合:就学期間と同じ月数働けます。
  • 雇用主の制限:制限なし

Option 4:雇用主がスポンサーになる就労許可書

雇用主がスポンサーになる就労許可書は、各雇用主が外国人労働者を雇うために発行するもので、おおまかに分けると二種類に分かれます。

  1. LMIA-Based Work Permit (LMIAの審査通過後に発行できる就労許可書)
  2. LMIA-Exempt Work Permit(LMIAの審査は免除されている就労許可書)

Option 4-1. LMIA-Based Work Permit (LMIAの審査通過後に発行できる就労許可書)

LMIAとは何でしょうか?

「外国人をこのポジションとして雇うことはカナダの国にとってプラスになるか」ということをカナダの政府が査定するものになります。正式名はLabour Market Impact Assessment(LMIA)になります。

査定項目

  • 外国人労働者を雇うことによるカナダへの影響評価
  • 雇用者が外国人を一時的に雇う必要がある
  • カナダ人またはカナダの永住権保持者で雇える人がいない
  • ビジネスの正当性

評価に使用する内容には、

  • ビジネスライセンス、過去のコンプライアンス、過去の給与支払い明細など
  • ジョブオファーの内容(職種、職務内容、雇用条件、採用地、給与など)
  • 採用努力(カナダ人、永住権保持者への採用活動の証拠)
  • 給与アナリシス(カナダの平均以上であるか)など。

「特定の企業の特定のニーズに沿った外国人採用が与えるカナダへの影響」をプラス、マイナス、中立(マイナスでもプラスでのない)で評価します。

この評価がプラス、または中立の場合は、就労許可書申請の工程に移ることができます。この手段の中にも多数のカテゴリーがあるため、カテゴリーにより必要な書類、方法が異なります。

期間:最長3年まで申請可能

労働許可書を得る最終手段の中でLMIAを要する手段は最も複雑で時間のかかるものなります。

Option 4-2. LMIA-Exempt Work Permit(LMIAの審査は免除されている就労許可書)

カナダ政府は雇用者の競争力を高めるために、LMIAを免除して労働許可書の発行を促進するプログラム(International mobility program)を設定しています。

おおまかなカテゴリーとして

  1. TEER0-1の職種のエクスパート(二年以上就労経験と就学よる専門知識を持つ者、四大卒業)の特定された職種。
  2. TEER2-3の技術職(4年以上就労経験と就学よる専門知識を持つ者、大学・専門学校卒業)の特定された職種。
  3. 日本支社からカナダ支社への転勤
  4. EUの企業ではたらいている場合のカナダ支社への転勤
  5. フランス語の能力がCLB5以上でケベック州以外で働く仕事
  6. PhD の研究員、医療研究員
  7. 舞台芸術(performing arts)
  8. 特殊なスキルを持ち、カナダの経済または文化繁栄に多大な影響を与える場合

など多数あります。1,2は特殊な職種のみに当てはまります。

LMIA-based就労許可書とLMIA Exempt就労許可書の違い

  • LMIAを伴う場合、書類の申請や採用後の義務などを含め雇用者にかかる負担が大変大きくなります。
  • LMIAを伴う申請の場合、許可書を取得するまでの期間が6か月以上かかるのに対し、LMIAを不要する許可書は発行までの期間が短くなります。
  • どちらのケースでも採用企業は政府に支払いをする必要があり、採用後も各それぞれの申請に関するコンプライアンスを守る必要があります。
  • どちらのケースでも企業がスポンサーとなってくれるため、外国人労働者は同じ就労許可書を使って、他の雇用者のもとで働くことができません。
  • 企業が政府に払う費用:LMIA-based: $1000, LMIA exempt:$230

配偶者のカナダでのステータスで得れる就労許可書(ワークパーミット)

カナダでは家族が就労、就学、永住権の申請を行うことで、配偶者(夫・妻)や扶養家族が働ける資格を得る事ができます。就学につきましては、配偶者が大学院に通うことで、就労許可書の申請が可能になります。

その他の就労許可書(ワークパーミット)

ブリッジング・オープン・ワークパーミット(BOWP)は、現在カナダにカナダに住みながら、現在の労働許可証の有効期限と永住権申請(APR)の最終決定の間に使用するために申請できる場合があります。

その他:このカテゴリーには、ケアギバー、地方、カナダの北部への永住申請者など色々な申請方法があります。

用語の注意:VISAと就労許可書(ワークパーミット)

海外で働く権利のことをVISAと大まかに呼ぶことがありますが、正式にはVISAは他国に入国するまでに必要な申請書類になります。

実際に、日本国籍の人はカナダへの入国はVISA免除となっており、VISAの代わりにeTAが必要となります。

その代わりに、就労許可書、就学許可書はカナダへ入国後に働ける資格(権利)、学べる資格(権利)を与えられているかどうかという許可書になります。

 

最後に

カナダで働きたい、カナダで転職したいと考える方は、まずはどのような手段で働けるステータスを得るかを明確にしましょう。この情報を得る事によって、カナダで働くということが少しでも身近になったのではにでしょうか?

bythewestでは初回のカウンセリングを通して、ジョブオファーの獲得への個人カウンセリングとコンサルティング、仕事探しの実践サポートを行っております。

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【参照】

ワーキングホリデー:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/work-canada/iec/eligibility.html

PGWPP:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/corporate/publications-manuals/operational-bulletins-manuals/temporary-residents/study-permits/post-graduation-work-permit-program.html

在学中の仕事:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/study-canada/work.html

テンポラリーワーカー:https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/corporate/publications-manuals/operational-bulletins-manuals/temporary-residents/foreign-workers.html

オープンワークパーミット:https://www.cic.gc.ca/english/helpcentre/answer.asp?qnum=177&top=17

BOWP: https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/corporate/publications-manuals/operational-bulletins-manuals/temporary-residents/foreign-workers/provincial-nominees-permanent-resident-applicants/bridging-open-work-permits.html

IMP: https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/corporate/publications-manuals/operational-bulletins-manuals/temporary-residents/foreign-workers/international-free-trade-agreements/trans-pacific/professionals.html?fbclid=IwAR0p20DTZz8z2kWt5RwQvuk3HwLCxuyblvtKP-uOXbaWtqPa_bGFmR3TLtY#eligibility

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